FOSTEX FT36TD&FW168HR用キット YK168TD 発売!!


今年2026年の4月に発売されたばかりのツイーター FOSTEX FT36TDを、ロングセラーのウーファー FOSTEX FW168HRと組み合わせた2wayキット YK168TD をコイズミ無線より発売しました!
FOSTEX公式図面をベースに設計し、YS Craft 佐藤勇治氏に製作をご協力いただきチューニングを行いました。

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今回は佐藤氏に直接作成を手掛けて頂いた作例をご紹介します!

◆エンクロージャー

外形寸法W250xH365xD314(mm)、容積約20Lのリアバスレフ型となっております。

背面の端子はバイワイヤリング対応。補強桟が一本、FT36TDとFW168HRの間に入ってます。

補強板の配置はツイーター・ウーファー間に一本。
幅を200mmに調整し、補強効果と容易な取付を両立しました。

ネットワーク板取付位置の例。
9MDF-W002(①)使用時で背面のターミナル-ダクト間に丁度収まるようになっている。
②は9MDF-NB使用時の取付配置の例。

佐藤氏の吸音材設置例をご紹介します。
背面・底面にニードルフェルト、側面にウール吸音材の組み合わせになります。

使用ニードルフェルト:ASファブリック ニードルフェルト NF5093(10t×500×930)
使用ウール:ParcAudio 吸音材 DCP-A001

背面部分の余りを丸めることで吸音面積を調整し、音の吸い過ぎを防ぎつつ定在波対策を意識したニードルフェルトの配置となっております。

★二種類の吸音材(フェルト・ウール)の傾向について
フェルト⇒主に低域をメインで吸収し、中域までバランスよく吸収
ウール⇒主に中域をメインに吸収

今回の作例ですと、ウールの量を入れすぎるとFW168HRの音をがっつり奪い取ってしますので、入れすぎには注意。少しづつ量を調整するのが良さそうです!

バスレフダクトにはFOSTEX P49Pを使用しています。
ここで、佐藤氏から教えて頂いた一部のバスレフダクトで使用できる目から鱗の取り付け方法をご紹介!

50mm幅のガムテープを縦に割き、P49Pの根本をぐるっと二周するように巻きます。すると、P49Pのダクト取付寸法Φ56mmに丁度すっぽり入るようになるのです。

最初はちょっときついが、隙間なく装着できている証拠

この方法であれば取り外しが容易ですし、試聴しながらダクトの長さ調節ができます!ぜひお試しあれ!

今回はダクトにカットを入れていませんが、作例標準に合わせて75mm、またそのほかお好みで長さの調節を施すとより良くなる可能性もございます。
この方法を使って、是非自分だけのオリジナルの調節をしてみてください!

◆ネットワーク

公式HPに掲載のネットワーク作例をコイズミ無線スタッフが作製しました。
素子にはJantzenaudioのものを使用しております。(使用素子は記事最後尾に記載)
ワンタッチコネクタを使用し、抵抗器の付け替えによる音圧調整が出来るようにしました。

FOSTEX公式サイト FT36TD 製品ページ掲載の作例ネットワーク

公式作例を元に作成。端子には
サトーパーツ 4Pシングルモールド端子 ML2015-4P-2 と
丸型端子(10個) MZ02-5R-10 を使用。

丸形端子の左右をペンチでほんの少しだけカットして端子台の幅に調整しました。

そして、当初は佐藤氏にも作公式標準ネットワークをMundorfの素子を使用して製作して頂いてました。
しかし!佐藤氏からご提案があり、アップグレード版のネットワークで試聴しようという事になりました!

佐藤氏ご提案のアップグレード版ネットワーク構成

佐藤氏にご制作頂いたアップグレード版ネットワーク。
素子はMundorfの物を使用。使用素子は記事最後尾に記載。

HPFを3次に変更し、LPHの2次はそのまま。
定数を少し変更し微調整を施して頂きました!

見ての通り、ワンタッチコネクタを使用したことでアッテネーターの付け替えによる音圧調整も容易に可能!

アッテネーター付け替えによる音圧調整の目安

・Mundorfの素子を使用した公式作例バージョン、佐藤先生考案のアップグレードバージョンの周波数特性比較

Mundorfの素子を使用した公式標準作例バージョンの周波数特性
R1 : 3.9 Ω 、R2 : 10 Ω

佐藤氏からご提案頂いたアップグレート版ネットワークバージョンの周波数特性
R1 : 3.9 Ω 、R2 : 10 Ω

公式標準作例版ネットワーク、アップグレード版ネットワークの周波数特性比較
黒:公式標準作例版ネットワーク
赤:アップグレート版ネットワーク
いずれのネットワークにおいても R1 : 3.9 Ω 、R2 : 10 Ω

◆2つのネットワークの比較試聴

ずばり!一番の違いはここ!

比較試聴の結果、クロス付近の1kHz前後で大きく違いを感じることができました!

まずは標準作例(黒色のグラフ)に注目ですが、1kHzから2kHzまで約±5dBの音圧差があります。比べてアップグレード版ネットワーク(赤色のグラフ)では1kHz前後では若干音圧が低いですが、かわりに2~3kHzで音圧が高く、クロス付近全体を見たとき比較的平坦な特性になっております。

これはどちらがより優れているというものではなく、それぞれに特筆するべき長所があります。

標準作例では1kHz前後の音圧が高く、アップグレード版ネットワークと比べてボーカルのエネルギーを非常に強く感じます。

佐藤氏設計のアップグレード版ネットワークでは、標準作例と比べてより良い位相整合性が取れています。クロス付近が比較的平坦であることを加えて、これらにより音の分離感や定位が非常に良いと言えます。

加えて、佐藤氏作のネットワークではFT36TDの2kHzの僅かなディップを和らげるような設計意図もあったとのこと。

★抵抗の付け替えによる違いについて
標準作例ネットワークの抵抗をJantzenAudio 無誘導巻線抵抗とMundorf 酸化金属皮膜抵抗で入れ替えて試聴しました。
個人的な感想にはなるのですが、特に高音域において
・JantzenAudio 無誘導巻線抵抗は若干なめらか?に感じた
・Mundorf 酸化金属皮膜抵抗は解像度が高く、音の抜けもよさそう?
と感じました。
後述しますが、FT36TDがチタン振動板なので、刺激的な音を抑えたい人には巻線抵抗をおすすめさせて頂きます!

◆ユニット所感

★FT36TDがすごすぎる

新開発されたFT36TDのリッジドームチタン振動板

・圧倒的な情報量の多さ(倍音成分の豊かさ?)
スピーカーに関して、筆者はまだまだ素人なので「これが情報量の違いか?!」と衝撃を受けました。一般的なフルレンジスピーカーと比べると初心者の方でも違いは絶対に判りますし、その違いに驚くことと思います!

まるで飛んでいくような繊細な高音の表現を持ちながら切れ味は抜群。その上クロスのぎりぎりまでその強みを損なう事のない、とんでもツイーターなのではないでしょうか。
本当にまだ聞いたことのない人にはぜひ味わって欲しいです!

・金属振動板特有のクセや、刺激的な高音は控えめ
前述の通り、Mundorf 酸化金属皮膜抵抗とJantzenAudio 無誘導巻線抵抗の付け替えを試したところ、JantzenAudio 無誘導巻線抵抗でほんの少し高音がなめらかになった?ように感じました。FT36TDは金属振動板の癖のある刺激的な音は少ない傾向だと感じましたが、もし気になる人は抵抗を変えてみるといいかも!

★優秀、安心、何でも鳴らせるFW168HR

皆様ご存知HR (HP ROTATION) 振動板とUDR(Up/Down Roll Tangential edge)タンジェンシャル形状の合わせ技。振動板素材まで渾身の技術力が込められたこのユニットが2009年発売の超ロングセラーというのが驚き。

・FW168HRの”絶対的な安心感”

速く、鋭い。シャープで引き締まった低音。

というのが第一印象でした。
低音の量感も過不足なく、かなり低いところまで制動を効かせている様子で、16cm口径のウーファーだということを忘れさせるようなユニットです。

速く、鋭い。加えてタイトでボわつかない。このあたりの印象からFT36TDとは非常に相性が良いのだろうと推察できます。

16cm口径のウーファーで、エンクロージャーがあのサイズで、この低音!?
振り返ってみるとFW168HRってものすごい優等生なのでは?

と、所感をしたためているときに真っ先に感じました。

FT36TDのすごさに耳を奪われていたが、改めて思い返すとFW168HRもスゴイ。
2009年からの超ロングセラーであることが、この優秀さの裏打ちでもあるのかもしれません。

◆試聴感想

コイズミ無線本店の試聴コーナーにはFE203Σ-REのバックロードホーンシステムがあり、今回はそのすぐ横で試聴を行いました。参考までに両者の長所を比較してみたところ、わかりやすくその特徴を感じました。

(そもそも比較対象じゃないのかもしれませんが、あくまで参考までに。)

低音の“量感”はバックロードホーンに軍配が上がりました。

(サイズと口径考えたらあたりまえではあるのですが)

しかしながら、中域は鮮明に軽やかに鳴っており、低域については非常にタイトで、「速い」と感じました。やはりこの部分で大きく印象が異なるか、と感じましたがそれ以上に「対象的だ」というのが第一印象でした。面白いですね~。
高域はFT36TDなので言わずもがなです。

フルレンジ一発のバックロードホーンとブックシェルフサイズの2wayバスレフの良さがそれぞれ明らかとなる結果といったところでしょうか。

これを考慮するとジャズ・クラシック等の音楽ジャンルにおいては、やはりバックロードホーン+STWが一枚上手かもしれません。
しかしながら高域・中域・低域バランスよく、タイトで制動を効かせた、情報量豊かな音を出すFT36TD+FW168HRの組み合わせは、あらゆる音楽ジャンルに適合すると私は考えています。
実際に今回の試聴ではジャズ・クラシックを中心に、私の好みで現代洋楽・邦楽もいくつか交えて行いました。

ジャズ・クラシックは良く鳴っていました。ジャズに関してはツイーターのおかげか楽器の音がそれはそれはもう鮮やかでした。
特にハイハットやシンバルの音が非常にリアル。もしかすると金属打楽器は得意なのかもしれません。

電子音楽、EDMやヒップホップも余裕。殊更シンセサイザやキック音も余裕をもって表現してくれます。
ここがフルレンジ一発のバックロードホーンやバスレフとの一番の違いかもしれません。
フルレンジ一発のバスレフだと低域の制動に限界があります。
重い振動板ではないので迫力満点!とはいかないが、あらゆるジャンルの音楽を悠然と鳴らす姿に心躍りました!

フルレンジ一発のバスレフやバックロードホーンにはない魅力であふれていて、フルレンジユニットが売れ筋のコイズミ無線の試聴機としては、意外と今までにない珍しいタイプなのかもしれません。

今まで聞いたツイーター・ウーファーの中でも特に、この二つのユニットは高性能・オールラウンダーであるように感じました。

以上!
コイズミ無線からFOSTEX FT36TD&FW168HR用キット YK168TD を発売しましたので、まだ聞いたことのない方にユニットの魅力を伝えるべく本記事を書きました!
ユニットの魅力が少しでも伝われば幸いです!またエンクロージャーにお困りの方には是非、これをご検討いただけますと幸いです!

またコイズミ無線本店店頭試聴コーナーにてしばらくの間試聴機として鳴らしますのでご興味ある方は是非聞きに来てください!※1

ーーーーーーーーーーーーーー以下使用商品紹介ーーーーーーーーーーーーーー

・ユニット

Fostex ドームツイーター FT36TD

Fostex 16cmウーファー FW168HR

・エンクロージャー(板材キット)

佐藤勇治氏監修 FT36TD&FW168HR用2wayエンクロージャーキット YK168TDm(ペア)

・バスレフダクト

Fostex バスレフダクト P49P(2個入り)

・吸音材

ASファブリック ニードルフェルト NF5093(10t×500×930)
ParcAudio 吸音材 DCP-A001
サーモウール 天然羊毛吸音材 SW60-L

・内部配線

Zonotone スピーカーケーブル Meister SP-440(切売り)
SharkWire スピーカーケーブル SNZ1.5-01(切売り)

・端子&ターミナル

Fostex 取付型ターミナル P24B
SharkWire ファストン端子KL205-M(8個)

サトーパーツ 4Pシングルモールド端子 ML2015-4P-2
丸型端子(10個) MZ02-5R-10
ワンタッチコネクタ各種

★ネットワーク

・公式作例 JantzenAudioバージョン

HPF:
JantzenAudio フィルムコンデンサー Standard Z-Cap6.80μF
JantzenAudio 空芯コイル Jz18-1.00mH
JantzenAudio 無誘導巻線抵抗 Superesシリーズ

LPF:
JantzenAudio 空芯コイル Jz15-1.80mH
Bennic フィルムコンデンサー BMPT250V15.0μF

・佐藤氏ご提案 アップグレード版ネットワークMundorfバージョン

HPF:
Mundorf フィルムコンデンサー Evo450-6.80μF
JantzenAudio 空芯コイル Jz18-1.00mH
Bennic フィルムコンデンサー BMPT250V15.0μF
Mundorf 酸化金属皮膜抵抗 MResist MOX 10Wシリーズ

LPF:
Mundorf 空芯コイル L140-1.80mH
Mundorf フィルムコンデンサー Mcap630-6.80μF

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※1 告知なく試聴機の入れ替えを行うこともございます。そのような理由により、タイミングによっては試聴をお断りさせて頂く可能性がございます。ご理解いただけますと幸いです。


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