このコーナーではスピーカー自作初心者の方から寄せられる内容を元にコイズミ無線で出来る限りの解説をしていくコーナーです。
ガイドが必要な初心者向けの記事でございますので、中級から上級者の方は温かい目で見守っていただけますと幸いでございます。
今回は“エンクロージャーの選び方、作り方がわかりません。何か基準などはありますか?”という内容についてです。
これらの詳細をお話する前に前提として知っていただくべきことがございます。
それはお客様のご使用になるスピーカーユニットによって適合するエンクロージャーはそれぞれ違い、本来であれば使用者がスピーカーユニットに合うエンクロージャーを設計し、作成する必要があるということです。
しかし、それは設計→木材の選定、加工→組立て→実証、計測と職人の世界のお話なのです。
とはいえ、一般的には初心者の方が一から自作するのは非常にハードルが高いため(木工経験者などは除き)、コイズミ無線ではたくさんの自作キットを用意しています。
エンクロージャーの基本構成は下記の図です。
大きさや材質、形式等によって音質に大きな影響を与え、ユニットと並んで重要なパーツです。
その他にも図のように内部配線用のケーブルやターミナル、吸音材、マルチウェイにはネットワークが必要になってきます。

まずはこれらを理解する必要があります。
そのうえで下記を説明させていただきます。
~本題~
まずは一から設計、自作するのは難しいという方はキット商品をご購入いただき、スピーカー自作の流れや構成を理解していただくのが良いかと思います。
下記にスピーカー自作キット商品の難易度と価格を比較する図を作りました。

まず価格を抑えて自作について学びたい方には
・CUBEシリーズ
・かんすぴシリーズ
・BRシリーズ
がおすすめです。
それぞれ製品の特長を解説致しますと、
CUBEシリーズはコイズミ無線オリジナルの自作キットですが、
どのキット商品よりも価格が安価なこと、そしていくつかのバッフル開口径(スピーカーユニットを取り付けるための穴径)から選択してご購入いただくことができます。
また、密閉型と平面にバスレフ穴の開いているリアバスレフ型と2種類の基本タイプに加えて、Sサイズ、Mサイズ、Lサイズと3種類のサイズ展開をしています。
最低限の付属品(端子やターミナル、吸音材、内部配線)などが揃っているので、この商品とスピーカーをご購入いただければ手軽に始めることができます。
コイズミ無線オリジナルエンクロージャー(こちらにCUBE商品もあります。)


かんすぴシリーズは国内メーカーFostexが展開している初心者向けスピーカー自作セットです。最大の特徴はエンクロージャーが出来上がっているので、
工具はユニット取付用のドライバー1本で済むことです。
P1000E,P800E,P650Eの3種類のエンクロージャーに適合するユニット、
P100K,P800K,P650Kを合わせて使用することで手軽に組み立てが可能です。
国内メーカーの初心者向けセットということもあり、精度や品質も担保されているので安心の商品です。


エンクロージャー
P1000E商品ページ
P800E商品ページ
P650E商品ページ
スピーカーユニット
P1000K商品ページ
P800K商品ページ
P650K商品ページ
BRシリーズはCUBEシリーズと同じくコイズミ無線オリジナルの自作キットです。この商品も最低限の付属品(端子やターミナル、吸音材、内部配線)などが揃っているので、この商品とスピーカーをご購入いただければ手軽に始めることができます。
CUBEと異なるのは基本タイプはバスレフ型のみですが、サイズ展開が豊富で
BR5,BR8,BR10,BR12,BR16,BR20とそれぞれ6種類のサイズ展開があることです。
また、CUBEシリーズよりも基本容積が大きいので、本格的なサウンドを手軽に自作できます。
まずは初めてみたいけど、何を選んで良いかわからないという方におすすめです。
コイズミ無線オリジナルエンクロージャー(こちらにBR商品もあります。)


次におすすめしたいのは、初心者セットはもう楽勝だよ、慣れてしまったよ、という方向けのステップアップ商品です。
ご紹介するのは、
・WKシリーズ
・NC5,7,9キットシリーズ
・BHPシリーズ です。
WKシリーズはコイズミ無線の自社ブランドK-Designの展開するシリーズです。
基本的構成はBRシリーズと同様標準的なバスレフ型ですが、BRよりも本格的で自由度の高い商品です。
具体的には板材の素材をMDF板とシナ合板と木の種類を2種類ご用意しております。
また、自由度が高いというのはこれらの商品は板材のみもしくは組み立てエンクロージャーのみのため、ユニットはもちろんのこと、ターミナル、端子、内部配線、吸音材はご自身で選定する必要があります。
また開口径はそれぞれの商品ごとに決まっているため、その寸法に適合する商品しかお使いになれません。


NC5,7,9キットシリーズは、Mark Audioの国内輸入元フィディリティムサウンドが日本で独自展開しているネイチャーコレクションシリーズです。(NCシリーズ)この商品は長野県の材木屋から仕入れた高品質の赤松集成材を使用しています。
また、Mark Audio製品と合うようにメーカーエンジニアがチューニング、設計しているので、プロクオリティのサウンドを作ることができます。
それぞれ適合するユニットが決まっているので、専用のユニットを使っていただく必要があります。
キットの組立てには板材に差し込みができるように落とし込み加工がされているので、組み立てのしやすさは素晴らしいです。

木目が美しい見た目と付属品の端子やケーブルにもこだわっている商品です。


※現在は入荷未定となっている商品があります。次回入荷をお待ちください。
BHPシリーズはWKシリーズと同じくコイズミ無線の自社ブランドK-Designの展開するシリーズです。
しかし、大きく異なるのはバックロードホーンタイプのキットという点です。
そのため通常の密閉型やバスレフ型よりも組み立てにコツが必要なので、
バスレフ型からバックロードホーン型に挑戦したいけど、自分で設計して木材を仕入れ、カットするのはなかなか難しいなぁ、という方にぴったりの商品です。
また、こちらの商品もキット商品もしくは組立て済み完成品のみのため、その他の部品はご自身で選定する必要があります。


次にご紹介するのはひと通りキット商品やフルレンジのみの商品は作って慣れてきたという方向けの商品です。
ご紹介するのは、
バックロードホーンキット
・k-design BL103,BearHorn BW206 etc
2Wayキット
・NC7kit 2Wayシリーズ
番外編
・ハセヒロMMシリーズ
・ネイチャーコレクションシリーズ フラグシップ(NC5H,NC7v2,NC11 etc)
です。
まず最初にご紹介するバックロードホーンキットはBHPシリーズよりもさらに大型で作るのにコツがいるタイプです。このK-Design BL103はもともとFostex創業70周年記念に作られたFE103Aという限定生産フルレンジ用のエンクロージャーでありましたが、2025年に発売したFE103A-VBにも使用できます。
バックロードホーンに挑戦してみたい方やFE103A-VBをお持ちの方にもおすすめできる商品です。
ちなみにこの商品は付属品はございませんので、それぞれお客様ご自身で選定していただく必要があります。

BearHornは日本の企業 吉本キャビネットが展開するエンクロージャーブランドです。その最大の特徴は組み立てが大変なバックロードホーンも組み立てがしやすいよう各パーツにダボの加工がされていることです。
ダボとは下記写真の木の突起のようなもの
ここに各パーツをはめ込むことができるようになっています。

その他”浅生昉 氏”やYS Craft佐藤勇治 氏などスピーカー自作の世界で著名な方々の設計された商品も展開していることでも有名です。
BearHorn商品はこちらからご覧になれます。
NC7kit 2Wayシリーズですが、これは「MarkAudio バスレフ型板材キット NC7_2Way Kit_(ペア)」のことです。
Mark Audioの国内輸入元フィディリティムサウンドが日本で独自展開しているネイチャーコレクションシリーズのキット商品です。
TW4Sというツイーター + Mark Audioの10センチウーファー(現在は廃版)か10cmフルレンジを使用して2Wayを構成する商品です。
エンクロージャーの組立ては板材に差し込みができるように落とし込み加工がされているので、非常に行いやすいです。
また、なかなか難しいマルチウェイのネットワーク設計に不安のある方もいらっしゃると思いますが、この商品はエンジニアが想定しているネットワーク回路図が商品ページに掲載されているので、値に合わせて適合するコンデンサやコイルを買っていただければ比較的簡単にネットワークを組むことができます。

そのため2Wayにチャレンジしてみたい方におすすめの商品です。

MarkAudio バスレフ型板材キット NC7_2Way Kit_(ペア)商品ページ
最後にご紹介するのは番外編と称して、難易度を別にしてハイエンド、フラグシップ向け商品をご紹介します。
ハセヒロMMシリーズは、これは日本の燕三条の企業、長谷弘工業が展開しているHasehiro Audioの製品です。
このMMシリーズは設計及び組立ての難しいバックロードホーンを横から3cmのMDF板を何枚も積層し、六角レンチで締めて簡単に組み立てをしてしまおうという逆転の発想から生まれた素晴らしい製品です。
また、この商品の音道はエクスポネンシャルホーンという、BOXの内部に曲線で拡がり、折り曲げ部も完全な曲線の音道となっています。

木工のプロが作っておりますので、加工精度が素晴らしいだけでなく、組立易く高品質なバックロードホーンが作れてしまうという商品です。
また、バッフル面の開口径も指定できるので、お客様のお持ちのユニットに合わせて注文することが出来るのも最大の特徴です。
詳しくはメーカー特設ページにもございますので、ご興味ある方は覗いてみてはいかがでしょうか!?
メーカー特設ページはこちら
※コイズミ無線でも販売しております。

ネイチャーコレクションシリーズ フラグシップ(NC5H,NC7v2,NC11 etc)というのはこの記事でも何度も登場している、Mark Audioの国内輸入元フィディリティムサウンドが日本で独自展開しているネイチャーコレクションシリーズのフラグシップモデルです。
この商品の特徴は長野県の木工、家具職人の匠 浅村 氏がエンクロージャーを加工、製造していることにあります。
設計するうえで木材の特性(響きや剛性、ユニットとの相性)を考慮した上で木材が選定されてり、そのうえで浅村氏の技術をつぎ込んだ少量生産という最高級の仕様を破格の値段で提供しています。

基本的にはバスレフ仕様ですが、これはMark Audioユニット製品が一部を除きほぼバスレフ想定で開発されているからですね。
楽器の響きの再現性やボーカルの響きが特に素晴らしく過去には地上波(マツコの知らない世界)でも取り上げられたこともありました。
ユニット付きの完成品か、ユニットを取り付けるだけの完成品エンクロージャーかどちらかでの販売となりますので、お客様がエンクロージャーを組み立てる必要はありません。
そのため組立てることとは別にMark Audioのフラグシップを試してみたい方や、楽器の響きやボーカルの響きが素晴らしいスピーカーを試したい方におすすめです。
また、そのビジュアルも美しいので部屋にインテリアとしても抜群できっと“このスピーカーどこのメーカー?”と聞かれること間違いないでしょう。


ご興味ある方は下記メーカー特設ページもご参考にしてみてください!!
メーカー特設ページ
※コイズミ無線でも販売しております。
以上、ご紹介、解説させていただきました。
また既にご紹介したようなことは知っているよという方は、ぜひスピーカー自作やスピーカーについての面白さを周りの家族や友人に広めていただければと存じます。
そして、既存の完成品スピーカーなどのオーディオだけでなく、オーディオ自作という世界の楽しさを我々に代わってお伝えいただければ幸いです。

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