このコーナーではスピーカー自作初心者の方から寄せられる内容を元にコイズミ無線で出来る限りの解説をしていくコーナーです。
ガイドが必要な初心者向けの記事でございますので、中級から上級者の方は温かい目で見守っていただけますと幸いでございます。
今回は“スピーカーユニットの選び方がわかりません。何か基準などはありますか?”という内容についてです。
正直申し上げますと、基準はありません。
なぜならばスピーカーユニットの用途や予算、求めるスペックはお客様によって多種多様だからです。
また、ユニットといってもフルレンジなのか、ツイーターなのかウーファーなのか、はたまたミッドレンジやスーパーツイーターなのかにもよります。
しかしながら、販売店としてホームオーディオ向けかつオーディオ自作用途での解説を今回はさせていただければと思います。
その①値段の差は何がちがうのか?
これはよく店頭でも質問されるのですが、スピーカーユニットも値段なりだと思ってください。
なぜならば、低価格のユニット=基本的に原材料費が安いということです。
価格が高いならばその逆です。
スピーカーユニット自体の基本的な構成は下記の図のようになりますが、
これをもとに解説をさせていただきます。

価格が安いとスピーカー製作にかけられる費用も少なくなります。
そのためスピーカーのコーンの素材に革新的な素材は使用できませんし、
マグネットも最も安価なマグネットでしかも小さい形状になります。
また、フレームもアルミのプレスフレームであったり、メーカーは人件費をかけることができないので、測定データや詳細なスペックがそもそも存在しないこともあります。
これはエンクロージャーを作ったり、選定する際に困る場合があります。
そのため値段を見て、安価だからとスピーカーユニットに手を出すと使いこなすのが難しかったりします。
具体的にはエンクロージャーの設計をかなり凝った作りにしないと納得のいく音が出なかったりします。
比べて値段が上がると、製作にかけられる費用が上がり、設計エンジニアの意図した素材を使用出来ます。
コーンは確信的な素材であったりスピーカーフレームはダイキャスト合金のしっかりとしたものや独自形状のものになったりします。
また、メーカーも手間と時間をかけることができるので、正確なスペックや測定データが提供されていたりします。
さらに一部メーカーは独自技術を使っていることもあります。(例:Fostex,Mark Audio,Beyma,Faital Proなど)
他に値段が変わる要因としては、スピーカーユニットを仕入れるための経費が高いというケースも存在します。特に輸入品はその時の日本の経済状況や円のレートに左右されがちです。
そういった影響で価格に差が出ていることもございます。
以上から最初は値段が安いからという用途で選ぶよりも価格と品質のバランスを見て、使いやすそうなユニットを選んでいただくことをおすすめ致します。
その②ブランドの違いがわかりません。
これも良く店頭で聞かれることが多い質問です。
メーカーによって求めている理想の音質が異なりますし、商品の価格的なラインナップもユニット形状のラインナップもまったくことなります。
そのためご予算や使いたい形状に合わせてブランドを選定するも良し、
ブランドのオーディオ的思想が好みか否かで判断するも良いかと思います。
「思想」という面では例えばMark Audioは原音再生を掲げており、これは楽器の弦やボーカルの響きを繊細なスピーカーで忠実に再現しようという意味合いです。
しかし、モニタースピーカーの世界でも原音再生という言葉が使われますが、
これは楽器ではなく、楽曲製作者や録音エンジニア、マスタリングエンジニアの意図した音が再生できるようにという原音再生です。
同じ原音再生でもまったく意味が異なります。
このようにオーディオブランドの公式サイトやエンジニアの記事、商品紹介ページからメーカーの設計思想などを確認するのも良いかと思います。
「コスト・費用」という面で云えば、例えばVisatonのようにOEM向けや組込み向けを多く取り扱うメーカーで大量生産ゆえにコスト・費用を抑えているメーカーもあります。
国内有名メーカーのFostex商品は精度が担保されながらもPシリーズやFE,FFシリーズのエントリーモデルなど価格を抑えた商品もあります。
これらはぜひ初心者の方の初めての一台としてもおすすめできると思います。
また、弊社オリジナル商品も多数ございます、SPK AUDIOなどは価格と品質のバランスを重視しておりますので、初心者から上級者までおすすめできるメーカーです。
「音質」という面では好みでございますし、お客様の普段から良く聞かれる音楽でも変わりますし、ユニットと合わせるエンクロージャーによっても変わりますので、我々からは何とも申し上げられません。
これはお客様ご自身で好みのユニット、ブランド傾向を探り、知っていただく必要があります。
以上、解説をしてきましたが、沢山自作をしてエンクロージャーの製作になれてきたり、国内メーカー以外にも色々と試したくなった際にはBeymaやFaital Proなど革新的な技術をスピーカーにつぎ込みハイエンドウーファーやホーンツイーターなどを出しているメーカーなどを使って、自分の理想のスピーカーを作ることにもチャレンジしていただきたいと思います。
また既にご紹介したようなことは知っているよという方は、ぜひスピーカー自作やスピーカーについての面白さを周りの家族や友人に広めていただければと存じます。
そして、既存の完成品スピーカーなどのオーディオだけでなく、オーディオ自作という世界の楽しさを我々に代わってお伝えいただければ幸いです。

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